過去にもお話しましたブッシュクラフトについて今回は前回と違った切り口でお話したいと思います。
ご存知の通りブッシュクラフトとは、森林の中で生活する技術のこと。
現代のテントのような便利な道具が無かった時代、ナイフと火打ち石など最低限の道具を持って、あとは木を削ったり様々なものを現地調達して森林の中で生活する技術が考案されました。
現在ではそんな技術がより自然を身近に感じる方法として脚光を浴びています。
ナイフ一本で「チョッピング」「バトニング」などと呼ばれる技術を駆使して木を薪にし、ライターやマッチを使わずに火を起こし、一晩中燃え続ける焚き火を囲んで木を使ってカップや皿、フォークなどをナイフで削り出して作るなど、様々な楽しみ方があります。
そんな"ブッシュクラフト"の中でも特に大切になってくるのが
『ファイヤーメイキング』と『ナイフワーク』です。
・ファイヤーメイキング
森林の中で生活するには火はとても重要な存在です。
暖を取る、お湯を沸かす、焼く、煮るなど調理をする、火を囲むと自然と酒も進み話しに花も咲きます。
そんな火を起こすという作業はアウトドアでは必要不可欠な作業なのです。
スイッチひとつで火が点く現代において、あえて便利な道具を使わず、
ファイヤースターターで火花を散らして着火するという原始的な方法をぜひ楽しんでみてください。
ひとことで着火すると言ってもそこに至るためにはバトニングで薪を準備して、更に薪を細割して、細割りした薪からフェザースティックして着火の火口にするといった大まかな工程があります。
その工程には欠かせいない道具がナイフなのです。
・ナイフワーク
人類最古の道具は刃物であり、刃物なくして人類の進化は成しえませんでした。
もちろん進化などといった大それたことでなくても、
アウトドアにおいてもナイフは大切な道具の1つです。
1本のナイフは様々な可能性と楽しみ与えてくれます。
ナイフを制する者がアウトドアを制する!
ナイフを扱えてようやく一人前!
などという言葉は決して過言でないと考えています!
今回はこの『ファイヤーメイキング』と『ナイフワーク』を主としたブッシュクラフトの中での使用を想定して、JOKERブランドのナイフの中でどのナイフが何に向いているのかなど私が実際に色々と使用した経験から以下ように2種類の評価をしております。
オススメ度A
このシーンに最も相応しい、オススメのナイフです!
オススメ度B
オススメ度Aほどではありませんが、このシーンに使いやすいナイフです。
なお、ブッシュクラフトの延長で料理やカービングも想定シーンに入れてご提案しています。
JOKERナイフを選ぶ上できっとご参考になる内容となっていますのでぜひ最後までご覧ください。
1.チョッピング
チョッピングはナイフを木や枝に叩きつけて切り込みを入れ何度も繰り返すことで枝を切って短くしたりする技術。
オススメ度A
▶CM125-P NOMAD(ノマド)マイカルタ
▶CN125-P NOMAD(ノマド)ウォールナット
オススメ度B
▶CM122-P EMBER(エンバー)スカンジ・マイカルタ
▶CN122-P EMBER(エンバー)スカンジ・ウォールナット
総評:
叩きつけて切り込みを入れるためにはそこそこの重量が必要で大きくある程度重量があるナイフが適しています。
軽いナイフや短いナイフではなかなか木に深く食い込まず、相当な労力を必要とします。
見た目通りのオススメ結果になりました。
2.バトニング
薪にナイフをあてがい、ナイフの背を木の棒(バトン)で叩き、ナイフを食い込ませて薪を割る技術。
斧など大きく重いものを持っていけない森林の中ではナイフを使って薪を割ります。
オススメ度A
▶CM122-P EMBER(エンバー)スカンジ・マイカルタ
▶CN122-P EMBER(エンバー)スカンジ・ウォールナット
▶CM124-P トランペロS
オススメ度B
▶CM125-P NOMAD(ノマド)マイカルタ
▶CN125-P NOMAD(ノマド)ウォールナット
総評:
やはり刃の形状が大きく左右します。
スカンジエッジグラインドのモデルが一番やりやすかったですね。
もちろんどんな形状のナイフでもある程度苦労すれば薪は割れますが、
広葉樹をバトニングした際には向いているナイフと向いていないナイフでは苦労の度合いに明らかな差が出ました。
3.フェザーステイック
小割にした薪の表面をフェザー(羽)のように削って火起こしの火口とする技術。
薄い削りの中にも少し厚いフェザーも混ぜて作ると火持ちがよく芯材に火が付きやすくなりますよ。
オススメ度A
▶CL127 プーコ ブッシュクラフトナイフ
▶CM125-P NOMAD(ノマド)マイカルタ
▶CN125-P NOMAD(ノマド)ウォールナット
オススメ度B
▶CM111-P リンクス マイカルタ
▶CM122-P EMBER(エンバー)スカンジ・マイカルタ
▶CN122-P EMBER(エンバー)スカンジ・ウォールナット
総評:
安定した厚みで羽のように薄い削りを目指すには刃の角度は大切ですね。
どうしてもホローグラインドやフラットグラインドなど薄い刃肉のナイフは安定感にかけます。
予想以上にノマドはカンナで削ったような薄いフェザーを作りやすかったです。
エンバー、スカンジは箱出しの刃付けではなく自分で少し砥石を当て、革でストロップするととても使いやすくなりました。
ただし、極論、慣れればなんでも出来ました(^^;
余談ですが、フェザーステイック作りはスギ、ヒノキなど針葉樹で行ってください。削りも楽だしなんと言っても火付きが良いです。
4.ファイヤースターター
火打ち石と同じような使い方で火をおこす道具です。
殆どのJOKERナイフの牛革シースにはファイヤースチールが付属しており、
ナイフの背で付属のロッドを削り火の粉を飛ばすことが出来ます。
ファイヤーストライカーを別に購入して持参する必要ありません。
JOKERナイフ1本で着火まで完結します。
ただしフェザーステイックの完成度が重要になりますので頑張って練習してください。
※ロッドと呼ばれる金属棒はJOKER純正の別売品が様々用意されています。JOKERファイヤースチール各種
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003631/
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003635/
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003636/
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003637/
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003638/
http://www.yamahide.com/shopdetail/000000003639/
5.ウッドカービング
木を削ってスプーン、フォーク、お皿などを作る技術。
火を囲んで話を咲かせながらのウッドカービング、憧れる方も多いのでは?
オススメ度B
▶CL127 プーコ ブッシュクラフトナイフ
▶CL129 プーコ・スモール ブッシュクラフトナイフ
総評:
正直、現在山秀で取り扱っているJOKERナイフの中ではウッドカービングに向いたナイフは少なかったです。
ブレードの刃幅が狭く、切っ先に向けてRが弱くスーッと細身な形状が使いやすいです。
ただし、本来ウッドカービングにおいて工程で使うナイフが異なりますので1本で全ての工程をこなすことは難しいですね。
今後カービングに向いたモデルの取り扱いを増やすことを検討中。
6.料理(クッキング)
その名の通りアウトドアの中でのお料理。
アウトドアの中で料理はとても大切で大きな楽しみの1つですね、その料理をストレスなく効率的にこなすためにナイフのチョイスは重要です。
オススメ度A
▶キャンプカトラリーセット
▶CC107 フレーチャ スタッグ
▶CO120-P ブッシュクラフター
オススメ度B
▶CM123-P エンバー フラット・マイカルタ
▶CO123-P エンバー フラット・オリーブ
総評:
どれでもちゃんと刃付けしておけば料理は難なく出来ました。
しかし食材によってはやはり向いているナイフと向いていないナイフでは作業効率と出来上がりの見栄えに結構影響しました。
予想通りフラットグラインドのブレードが使いやすかったですね。
ただし、料理については正直アウトドアってこともあり繊細さはあまり求められていないかも、ワイルドな料理でも外飯は美味しい!っていってはもともこもないですね(^^;
あと、JOKERナイフのブレードは全てステンレス製なのでお手入れも楽でGood!
7.その他
小型の折りたたみナイフをポケットに入れておけばいざという時に役立ちます、
ビニールの開封、ロープカット、パン、チーズやフルーツを切ったりとちょっと使いに。
ポケットに入れ携帯しやすい折りたたみシリーズがオススメ!
オススメ度A
▶No132 セラーナ オリーブ 折りたたみナイフ
▶NR67 ポインター パッカーウッド 折りたたみナイフ
▶NO67 ポインター オリーブ 折りたたみナイフ
まとめ:
ブッシュクラフトのシーン別にオススメナイフをご紹介してみましたがいかがでしたか?
アウトドアライフには"不便を楽しむ"という鉄則がありますので、たとえ向いていなくても、不便さや苦労もひっくるめて楽しめるのがアウトドアでありブッシュクラフトであると私は考えます。
JOOKERブランドナイフはコチラから全てご覧いただけます↓
▶JOKERナイフ販売品一覧
ぜひお気に入りの1本を持って皆さんもKIFE LIFE(ナイフ・ライフ)を楽しみましょう!
※ナイフのグラインドについて詳しく知りたい方は、別のブログでお話ししていますのでぜひそちらをご覧になってみてください。
▶2020/04/08 ブログ(ブッシュクラフト)
※今回お話しました向いているナイフの評価はあくまで一般的な刃付け(砥ぎ)を行った想定です。
ご自分でそのシーンに向いた刃付け(砥ぎ)を予め行っておく事も大切です。
※バトニングは本来のナイフの使い方としては邪道でナイフを傷める行為です、
バトニングによりナイフが破損する可能性がある事は予めご理解ください。